MM

どうも気分が憂鬱なので、だらりと買い物に出てみた。
新しい鉛筆を買うだけでも、
新しい絵を描く気になったりする。
そーゆー単純なヤツだ。
休日のマーケットには人が多すぎた。
結構な雨が降っていたくせに。
むしろ雨が降っていたせいで近場にしか出かけられなかったのか。
ノートをもってロッテリアに入ろうと思ったが、
ヒトの多さにくじけた。


パン屋でパンだけを買ってベンチに座った。
パンを食いつつ視線はまっすぐ。
座っている状態でまっすぐ。
小さな子供と目が合う。
ふと横を見れば、細い少女が腰掛けている。
買ったばかりのビニール袋から、黄色い造花を取り出した。
造花。
それが本当に美しいものなのか、私にはわからない。
いや、美しいとは思う、花と同じくらいには。
ニセとして作られたものならば、
ホンモノより更なる造形的美しさをも持っている。
だが、何故、造花はあまり魅力的に見えないのだろう。
答えは簡単だ。
いつもトイレにあるからじゃん。
それかどっか狭いところの花瓶に入れられて、
放置されて、ほこりをかぶっている。
そうでなけりゃ、ダイソーで纏め売りぎゅう詰めだ。
ホンモノは、ほこりをかぶる前に枯れる。
だいたい何よ、黄色って、金が溜まるからって。
ホントに溜まるならいいけどよ。
いや黄色は嫌いじゃないよ、でもさ。
いやいや文句はもういい。
問題は少女が手にしたその黄色い造花だ。
……見とれた。
美しかった。
ほこりをかぶるイメージしかない造花。
トイレの芳香剤のにおいしか思い浮かばない造花。
なんでなんだ、少女の手に無造作に持たれるだけで。
こんなに輝いて見えるんだ。
多分違うだろうけど、そこが本当のお前の居場所なんだな。
無意味に感動した。ありがとう少女。
どうせロ(以下略)だよ。
自爆しそうなのでこの話はなかったことにする。


おもちゃ屋に行ってみた。
プレミア付のリカちゃんから、
ばら売りのウルトラマン怪獣まで色々ある。
そこで私の目を惹いた物があった。
美少女フィギュアではない、それも目を惹くのだが。
なんとベジータ様が、2体。
必殺技を放っておられる。
どうやらクレーンゲームか何かの景品なのだろう、
パッケージには非売品の文字。
でも売ってるよ、いいのかよ。
ついつい手にとってみる。
値段は、相場は知らんがまあ、安い。
顔をチェックしてみる。
珍しくいい顔だ。
戦闘型ドールはあまりいい顔のイメージがない。
ほんとはそんなことはないのかも知れないが。
いくらかっこいいポーズでも、顔が崩れてるのはイヤだ。
ポーズはあまりかっこよくもなかったが。
すごい足開いてるし。
ってか、この人の衣装にはいまだに慣れない。
パッツンパッツンの全身タイツが。
リアルタイムで放映を見てたときから、
こんなピッチリスパッツはいて……
恥ずかしいなあ。
とか思っていた。愛ゆえに余計に。
漫画だとあまり気にならないんだけどねえ。
……んで、結局顔に惚れて買ってきてしまった。
早速飾ってみた。
……どう見ても、
どう見ても……エリーのアトリエのエリーフィギュアと
敵対してるように見える。
いいけどな。


今日はゲームの話は……なし。