虚構に咲くユリ

このゲームは、海賊高校生とたのしいもりの後に
ほのぼの系がやりたくて選んだ。
が。


2周目がイヤだとか、過去に戻るのが怖いだとか
そんな話題の方に近いテーマに当たってしまったようだ。
ほのぼのだと思ったのに……
ただ、このゲームはネタバレがかなりやばそうなので
感想は控えておく。
単純にほのぼのな部分のゲームシステムだけでも
結構楽しかった。
ただし、心と時間に余裕のあるときにやるべし。
間を取るイベントが多くて、ついエンターを
連打してしまった。
せっかちさんには要注意。


ついでに動きについて思うところいくつか。
このゲームは顔絵がなかった。
顔絵の部分をかなり動きでカバーしていたように思える。
たとえば、喋るキャラを回転させて、
誰が喋っているのかハッキリさせていたり、
無言でゆっくり動く場面を多くし
心情の揺れ動くイメージを深く与えていた。
ゲーム全体の雰囲気は、
止め絵の多いアニメのように、重く静かなのに、
実際はキャラが台詞以上に動いていたのかもしれない。


それから、ちょっとした台詞の使い方も気になった。
やたらとキャラが最初に
「…………。」
のみを台詞ページ(なんて言ったらいいんだろ)に出す。
キャラの最初の台詞のときってのは
誰が喋ったのか、何を喋ろうとしているのか
いろいろ把握しなくてはいけないことがあって
二枚目以降よりも読むのがたいへんな気がする。
実際、どんな脇役の台詞でも
一枚目に4行(ツクール2000の台詞最大行)ついてくると
とても読む気がしなくなってしまう。
だから最初の台詞はなるべく少ない方がいいんじゃなかろうか。


「いらっしゃい。
 ここは武器と防具の店だよ。
 武具は買っても装備しないと意味がないよ。」


よりも


「いらっしゃい。」
「ここは武器と防具の店だよ。
 武具は買っても装備しないと意味がないよ。」


の方が店屋の印象がいい。
いいの。
いいったらいいんだってば。
まあ、全2行くらいなら、いちいち分けるより
まとめた方がいいのかな。


で、
こういうことを考えていると、
「…………。」
はもしかして最強なのか?
今から俺様が喋りますよ、はい注目ー!
みたいな意味を成していて。
軽いテンポの会話には合わないが、こんな手もあるのだと感心。


問題は、私にクセが付いてしまったことだ。
何か言い出す前に頭の中に
「……。」が流れる。
ほんとだって、やった直後はそうなるって。