第1話

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真っ暗な 場所にいた。

たった 一人の 場所にいた。

真っ暗な中で なにも 見えないまま。

怖い怖い 声だけが生まれ 消えていったのを知った。



真っ暗な 闇を抜けても

やっと その 闇を 抜けても

真っ暗な まま





思い出

今まであった現実



嘘だったのかな あの光は。

本当はずっと 闇の中にいた。



たった一言呼んでみた。



「母さん」



返事は なかった。



それから もう 呼ぶことはしなかった。

返事がないのが怖かったから。

もう呼ぶのはやめた。



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