ゲームは水よりも濃い
またご無沙汰してしまった。
それでも、このダイアリーだけはやめたくない。
どんなに離れていても、私にとってゲームは生きる糧なのだ。
私には父親がいる。
どちらかといえば気まぐれで、乱暴で、病気がちで、
特に近寄りがたく、
それを強きものとして認めこそすれ、
とても親しめる人ではなかったものだ。
けれども、彼はゲームが大好きだった。
今でこそ、ゲームをやめてしまったが、
私が幼い頃は、会社から帰るなり夢中になって遊んでいたものだ。
中古で買った、ドラクエ4。
父は勇者に私の名をつけた。
私はいつも父の後ろで、テレビ画面と攻略本を見ていた。
そのときだけは、本当に楽しく、ともに冒険ができたのだ。
いつも。
あの緑色のくせっ毛に思いを馳せた思い出。
孤独だった勇者がくれたふれあい。
だから私はゲームを愛する。
そして拙いキーを押し続ける。
ここに、私の生きた証を残すために。