第エピローグ

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それはある夏の日。

砂漠の街サラボナで、盛大な結婚式が行われたという。

新婦はサラボナに住む大富豪の娘、新郎は旅の若者。

新婦は天女かと見まごう程に美しく、清らかな心を持つ娘。

新郎は勇敢で、恐ろしい魔物でさえも従える澄んだ瞳を持つ若者。

若き夫婦は、それはそれは幸せそうで、誰もがうらやむほどだったという。





この盛大な結婚式は世界中の噂になり、後々にまで伝えられたが、

その数日後に、名もなき山奥の村で密やかに行われた結婚式について

知る者はほとんどいない。







THE END

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